私にとっての金崎夢生【元背番号10を迎えるカシマスタジアム】

私にとっての金崎夢生【元背番号10を迎えるカシマスタジアム】

鹿島アントラーズは2018年のJリーグ最終節、サガン鳥栖をカシマスタジアムに迎える。サガン鳥栖には、この夏まで鹿島で背番号10を背負っていた金崎夢生がいる。私は彼に対する複雑な気持ちを、未だに整理できていない。

このブログではこの複雑な気持ちを、そのまま言葉にしたい。何か結論が出るものではない内容だが、見ていただけると幸いだ。

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背番号10がこんな形でいなくなったことは無い

私が金崎に対して複雑な気持ちを持っているのは、「未だかつて、鹿島の背番号10がこのような形で他のJリーグクラブに移籍したことは無い」からだ。

ビスマルクは鹿島のあとにはブラジルへ行き、レオナルドはパリSGへ。本山は地元の北九州でキャリアを飾るべく移籍し、柴崎は海外へ挑戦した。しかし金崎は「4冠制覇の道半ば」で、同じディビジョンのサガン鳥栖に移籍をした。

「それまでの10番の選手たち」の移籍と、金崎の移籍は全く意味合いが違う。だからこそ私は「なんで?」という思いが拭えなかったし、鹿島の背番号10を軽んじられた気がして悔しかった。その背番号は、私の大好きな本山雅志が10年以上大切に付けていた背番号だ。世紀のジャイアントキリングの夢を見させてくれた柴崎がつけた背番号だ。

金崎が鹿島を蘇らせてくれた

しかし、背番号10を軽んじられた気がしてメチャクチャ悔しかったにもかかわらず、心の底から金崎を憎む気になれないのも事実。それはきっと金崎への感謝の思いが強いから。

タイトルをもたらした男

金崎が来たのは2015年。それまでの鹿島は、2012年のナビスコカップを最後に2年間タイトルから見放されていた。悪いチームではないが、「何か」が足りない。そんなチームだった。

金崎が来て2015年に久しぶりのタイトルを獲得。2016年にはJリーグチャンピオンに輝き、天皇杯も制した。鹿島は蘇った。もちろん2015年のタイトル獲得は、シーズン途中から就任した石井監督の手腕が大きかったが、金崎の働きも欠かせないものだった。2016年のチャンピオンシップは、金崎無しには語れないものだった。

ひたむきにゴールに向かうがむしゃらさ。勝利を目指す飽くなき情熱。金崎がピッチの上で見せてくれたそれは鹿島が2年間失いかけていた「何か」だった。正確には、私はダヴィにも近いものを感じていたのだが、ダヴィには技術が無かったので、チームの歯車として機能するのは難しかった。

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優磨の成長

金崎がもたらしたものはタイトルだけではない。奇しくも鹿島きっての悪ガキ小僧、鈴木優磨と”ウマ”が合ってしまった。今や鹿島のエースとなった優磨の成長は、金崎なしには語れないだろう。金崎が優磨に何かを教えたというよりは、優磨が金崎を見て学んだ。そんな関係性に見えた。これは技術や魂の継承の、正しいプロセスだ。

金崎に対しては、拭いきれない悔しさや怒りがある一方で、隠しようのない感謝もある。

金崎をどのように迎えるべきか

このように、私は金崎への気持ちの整理がついていない。そのような鹿島サポーターも少なくないのではと思う。

気持ちを切り替えて土曜日の話をしたい。鹿島が「元背番号10」の選手をカシマスタジアムに迎えるのは、私の記憶が確かならば初めてだと思う(あるとすればビスマルクの神戸時代にカシマスタジアムでの試合があったかどうか…)。

ブーイングするべきか否か

昌子は金崎との対決について、以下のように語っている。

「夢生くんの性格的に、気合は絶対入っている。鹿島サポーターがどういう反応するか分からんけど(移籍で出て行った選手に)ブーイングって良くするやん。でも、オレは経験したことないけど、いろいろ聞くと、ブーイングされると『燃える』って言う。なんで燃えるかと言ったら『嫌な選手』だと思われているからブーイングされるわけで…。逆にブーイングせん方が『えっ、なんで?』みたいな…。スルーです、あえて。『金崎夢生』って呼ばれた瞬間、何もない。その方が、しんどないすか?」

引用元:日刊スポーツ

「珍提案」と記載された内容だが、確かにこれはこれで良いかもしれない。

しかし私は、やはり複雑な思いをすべて込めて、全力でブーイングをするような気がする(とはいえ、こればっかりは当日の現場に行ってみないと分からない)。

昌子VS金崎

金崎へのブーイングは当日まで態度を決めないでおくとして、私がこの試合で楽しみなのは昌子とのマッチアップだ。

コンディションさえ問題なければ、昌子は金崎を抑えてくれると思う。金崎を過小評価するわけではなく、それほど昌子に絶大な信頼を寄せている。昌子はトーレスともマッチアップすることになるだろうが、トーレスにも勝てると信じている。

昌子は最近の国内の試合でのマッチアップでは物足りなさを感じていたであろうと思うが、久々に全開の昌子を見せなければならない2トップ。バチバチの、見応えあるマッチアップを見られそうだ。

 

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