2018年Jリーグ最終節で談合試合が起きる可能性を考えてみる

12/2に2018年J1リーグ最終節、残留争いとACL争い(及び2位争い)が複雑に絡み合う試合が3試合ある。

  • 鹿島アントラーズ(3位)×サガン鳥栖(15位)
  • コンサドーレ札幌(4位)×サンフレッチェ広島(2位)
  • 名古屋グランパス(16位)×湘南ベルマーレ(14位)

最終節はこの3試合に注目が集まるだろう。ここで私が気になったのは、「談合試合」(※ここでは八百長の意味ではなく、戦略的にお互いが引き分け等を狙って試合を動かさない展開のこと)が起きる可能性についてだ。

今年のW杯での日本×ポーランド戦でのラスト10分間のような展開が起きる可能性、と書いた方が分かりやすいだろうか。

サッカーというゲームは互いが勝利を目指すのが基本原則ではあるが、リーグ戦においては稀に「お互いが引き分け等の特定のスコアを求めた場合に、スコアを動かさない」という状況が起こりうる。勝利を奪い合うのではなく、引き分け(あるいは1点差での負け)が最大利益とイコールになる状況だ。トーナメント方式では絶対に起こらないが、リーグ戦においてはそのような状況も考えられる。

鹿島サポーターから「鹿島がホーム最終戦で引き分けなんか狙うわけねぇだろ!」という声が飛んできそうだが、あくまで可能性について考察したい。

鹿島アントラーズ(3位)×サガン鳥栖(15位)

鹿島側の状況

鹿島×鳥栖について。鹿島側の状況は以下。

鹿島はACL圏内の3位につける。しかし、2位の広島と勝ち点差は1。4位の札幌との勝ち点差も1。

おまけに札幌と広島は直接対決なので、その2チームが同時に勝ち点3を取ることは絶対にない。

これらの状況を加味した上で、鹿島の置かれた状況は以下だ。

ACL出場(3位)を目指す場合:鹿島が引き分け以上で確定。鹿島が負けても、札幌が勝利以外なら確定(鹿島が12点以上取られない前提)。

2位を目指す場合:鹿島が勝利、かつ広島が引き分け以下で確定

重要なのは、広島と鹿島の「得失点差が1」であることだ。「鹿島が引き分け、札幌が勝ち(広島が負け)」となった場合は鹿島は広島と勝ち点で並ぶが、得失点が並び、総得点で鹿島が上回る。広島が5点を取って負けた場合は別だが、その可能性は排除して良いだろう。この「得失点差1」のおかげで、鹿島は引き分ければ必ず3位を死守できる。

もしも鹿島が「2位は狙わずACL圏内だけを死守しよう」と考えた場合は、談合試合が起きる可能性は0ではない。それには勿論、サガン鳥栖も同様に引き分けで満足する状況である必要がある。

サガン鳥栖の状況

鳥栖の状況は以下。

鳥栖の状況は鹿島と似ている。鳥栖を挟む上と下のチームである湘南と名古屋が直接対決。湘南と名古屋がどちらも勝ち点3を取ることは有り得ない。鳥栖の残留に必要な状況は以下。

J1残留だけを目指す場合:引き分け以上で確定

鹿島と同様、鳥栖も「引き分け」で欲する最低限の利益を挙げられる状況だ。

あれ、鹿島と鳥栖の試合、引き分けになるよう試合を進める状況もあり得る?と心配された方、その可能性は「ほぼ0%」なので安心してほしい。

鹿島×鳥栖で談合は(ほぼ)100%起きない

前述の通り、鹿島と鳥栖はお互いにこの試合を「引き分け」で終わらすことで、「鹿島は3位(ACL出場権獲得)、鳥栖は15位(J1残留)」を確実に勝ち取ることが出来る。

しかし、そのような状況には(ほぼ)100%ならないと言い切って良い。なぜならば、鹿島は引き分けでは2位になれないから。鹿島は必ず2位を狙いに行く。鹿島が引き分けた場合、札幌×広島の勝った方が2位だ。札幌×広島が引き分けなら広島が2位のまま。

なぜ鹿島が「必ず2位を狙いに行く」と断言できるのかという根拠は、「それは鹿島だから」と書きたいところだが、そうではない。賞金だ。

私が調べたところ、Jリーグの2位と3位の賞金(理想強化分配金も含む)の差は4億1千万円。これは来季のACL優勝賞金4億5千万円に匹敵するほどの金額である。経営の面から鹿島の状況を考えた時、「2位を狙いにいかないで談合試合をする」というのは愚の骨頂であり、ありえない選択肢となる。

おそらく鹿島の経営陣からも「引き分けで満足せずに絶対に勝利を目指すように」と大岩監督に指令が飛んでいることだろうと思う。

最終節で談合が起きうる試合

上記の通り、鹿島×鳥栖で談合試合が起きる可能性は限りなく0に近い。しかし、談合が起きる可能性のある試合がある。それは名古屋グランパス(16位)×湘南ベルマーレ(14位)。

この試合では、もちろん試合序盤はお互いが勝利を目指すだろう。両チームとも勝利=残留という条件だから。

しかし、以下のようなシチュエーションになった時、「スコアを動かさないで引き分けを狙う」という展開は起きうる。

  • 名古屋と湘南の試合が試合終盤になっても同点
  • 鹿島が大差をつけて鳥栖に勝っている(3点差など)

このシチュエーションの場合、名古屋と湘南は「残りの時間はスコアを動かさずに試合を終わらす」という戦略を取るだろう。お互いの利害が一致する。仲良く残留決定だ。

ちなみに、札幌×広島で談合が起きる可能性は0。どんなスコアになろうとも、特定のスコアで互いの利害が一致することは無いはずだ。

 

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