鹿島アントラーズには、すぐ解決すべき課題がある。公式サイトのドメインだ。
この課題には1秒でも早く取り組んだほうが良いし、1秒でも早く解決した方が良い。少なくとも私はそう思う。今回はそんな内容の記事を書きたい。
独自ドメインとは?
まず、私の言ってることがよく分からない方のために、鹿島の抱えている問題を簡単に説明しておきたい。
鹿島アントラーズの公式サイトのドメイン(http://www.so-net.ne.jp/antlers/)が問題だ。
このドメインは鹿島アントラーズ独自ドメインではなく、「So-netのドメインのサブディレクトリ」という扱いになる。
「サブディレクトリ」の意味がよく分からない人のために説明する。イメージとしては、鹿島以外のクラブは「自分の住所」を持っているが、鹿島は「So-netさんの住所の1室」で公式サイトを運営しているイメージ。
鹿島アントラーズ公式サイトのURLの(/antlers/)の部分を消してもらうとSo-netのサイト(住所)に飛ぶはずだ。
公式サイトが独自ドメインではないJ1のクラブは、鹿島以外には1つも無い。他のクラブはすべて独自ドメインだ。普通に考えればこれが当たり前なのだが、鹿島だけは当たり前のことが出来ていない。
独自ドメインじゃないと何が問題なの?
鹿島アントラーズ公式サイトが独自ドメインではないと、何が問題なのだろうか?それについても言及しておく。
問題1:公式サイトっぽくない
まず1つ目の問題。独自ドメインじゃないと公式サイトっぽくないのだ。
現状ではGoogleが鹿島アントラーズの公式サイトを認識する際に、「このサイトはSo-netのサービスの中の1つのサービス」と認識されてしまう(近年のGoogleは賢いので、基本的には鹿島アントラーズ公式サイトと認識してくれるとは思うが)。SEOの観点でも良くない。
また、海外の人が鹿島の公式サイトを見た時に、「これは公式っぽい作りだけど公式サイトじゃないのかな」と思われてしまうかもしれない。少なくとも私だったらそう思う。心象としても良くない。
これ、世界へ打って出ようとするサッカークラブとしてはかなり致命的だ。
問題2:鹿島アントラーズのサイトの資産に繋がらない
これは先程のGoogleへの評価の問題とリンクする。
ドメインが独自でない場合、鹿島が頑張ってアクセスを稼いでも、Googleの評価が鹿島アントラーズに蓄積される事は無い。
鹿島が頑張ってアクセスを稼いでも、So-netの評価として蓄積されてしまう。なぜならば鹿島アントラーズの住所はSo-netさんの住所だからだ。
アクセス数やドメイン歴はWEBサイトの資産になるので、この資産を鹿島は自社の為ではなく毎日So-netに提供している事になる。
100年、200年というスパンで考えた時に、So-netと今の関係を続けられるかなんて分からない。
ここまで読んでいただければ、独自ドメインじゃないことの問題がそろそろ認識できてきたと思う。
問題3:WEBに弱い会社だと思われる
これは感情的な問題だが、現状のドメインでの運用を続けるのは「鹿島ってWEB弱いよね」と思われる要因になると思う。
鹿島がデジタルマーケティングだなんだと口にする機会は多いが、正直あまり説得力を持たない。
この負の感情がもたらすブランディングとしてのデメリットは大きい。
サポーターやサポーター予備軍の人たちに与えうる感情において、負の感情は出来るなら排除しておいた方が無難だろう。
鹿島のドメインは空いてるのか
では、鹿島が独自ドメインに切り変えようとしたとして、「公式サイトらしい」ドメインは空いているのだろうか?
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そうだよね……。普通取られちゃうよね。
と、思ったのだが、所有権まで調べた所
「antlers.co.jp」(1番公式感のあるドメイン)は株式会社鹿島アントラーズ・エフ・シーがちゃんと取得しているようだった。しかも1997年に。
とりあえずホッとした。なんだ、独自ドメインに出来るじゃないか。
っていうかちゃんとしたドメイン取ってるのに、何でずっとSo-netドメインなんだろうか……。
http問題
鹿島の公式サイトには一応もう一つ問題がある。
それは公式サイトのドメインを(http://www.so-net.ne.jp/antlers/)としている“http”の所が問題。
これ、今のWEB界隈では“https”であることが常識。きっとこれを見ているあなたの勤め先企業も”https”だと思う。
“https”は「通信が暗号化された状態」みたいなことだと思ってほしい。セキュリティの問題でGoogleは”https”を推奨してるわけだ。
HTTPS で送信されたデータは、トランスポート レイヤ セキュリティ(TLS)プロトコルで保護されます。このプロトコルでは主に 3 つの保護レイヤを提供します。
- 暗号化 – 通信データの暗号化によって、盗聴から保護されます。つまり、ユーザーがウェブサイトを閲覧している間、誰かがそのやり取りを「聞き取る」こと、複数ページにわたるユーザーの操作を追跡すること、情報を盗むことはいずれも阻止されます。
- データの完全性 – データの転送中に、意図的かどうかを問わず、データの改ざんや破壊が検出されずに行われることはありません。
- 認証 – ユーザーが意図したウェブサイトと通信していることが保証されます。中間者攻撃から保護され、ユーザーの信頼を得て、ビジネス上の他の利益につなげることができます。
Google公式サイトより引用(https://support.google.com/webmasters/answer/6073543?hl=ja)
鹿島の公式サイトは、Googleが推奨してない”http”なので
↑こういう表示をGoogleさんに出されてしまう。
ちなみに川崎フロンターレさんは”https”なので
↑こんな感じで、鹿島と違って何もアラートが出ない状態。一応言っておくと、川崎が素晴らしいわけではなくて、これが普通。
これも鹿島はすぐ解消した方がいい。今どき”http”な上に独自ドメインじゃないなんて、結構やばいと思う。
So-netを責める内容ではない
ここまで書いておいてなんだが、この記事はSo-netを責める内容ではない。
問題があるのは鹿島アントラーズの方で、鹿島のビジネスパートナーであるSo-netに非があるわけではない。(httpの件については、もしかしたらSo-netにも問題があるかも)
So-netも慈善事業ではなくビジネスを行っているのだから、自社にとって有利な方向で鹿島と組める方向を探って今の形になっているのだろう。
移管はそんなに大変な作業じゃない
書いておくと、今の(http://www.so-net.ne.jp/antlers/)から、鹿島がドメインを取得している(https://antlers.co.jp)に移管するのは、そこまで大変な作業じゃないはず。
だからこそ、こんな問題はすぐ解決した方が良い。1日でも早く。1秒でも早く。
世界を目指すクラブに相応しい公式サイトにしよう。