あなたは知っているだろうか。
白崎凌兵が鹿島アントラーズで誰よりも1番走っていることを。
この記事では、白崎凌兵の素晴らしい「走り」のデータについて、そして「走り」の意味について書いておきたい。
白崎凌兵の走行距離データ
まずはこのデータからご覧いただこう。
試合名 | 出場分数 | 走行距離 | チーム内順位 |
8節 仙台戦 | 90分 | 12.165 | 1位 |
9節 横浜戦 | 82分 | 10.583 | 3位 |
10節 清水線 | 64分 | 7.930 | 10位 |
11節 神戸戦 | 68分 | 8.731 | 9位 |
12節 松本戦 | 90分 | 11.524 | 2位 |
13節 鳥栖戦 | 58分 | 6.514 | 10位 |
14節 ガンバ戦 | 90分 | 11.925 | 1位 |
15節 セレッソ戦 | 77分 | 8.983 | 9位 |
17節 広島戦 | 出場なし | ||
18節 磐田戦 | 90分 | 11.244 | 1位 |
19節 仙台戦 | 90分 | 11.485 | 1位 |
20節 鳥栖戦 | 90分 | 11.162 | 1位 |
(データ元:https://www.jleague.jp)
ご覧いただくと分かると思う。
白崎は90分フル出場した5試合中、4試合で走行距離チーム1位を記録している。
また、ここ3試合で鹿島は3連勝しているが、その3試合全てでチーム1位の走行距離を記録している点にも注目だ。
白崎の走行距離の意味
私はこのデータだけを見て、「白崎は素晴らしい」と言いたいわけではない。
走行距離が長ければ素晴らしいわけではないし、走行距離が短ければダメなわけでもない。むしろ、勝てるならば走行距離は短い方が良い(体力を浪費しないので)。
しかし、このデータと白崎のプレーを照らし合わせると、白崎の素晴らしさが浮かび上がってくる。
私は試合を見ていて、「白崎は走ってるよなぁ」と思う事が多い。「走ってるよなぁ」というか「いてほしい所にいてくれるなぁ」と表現した方が良いだろうか。そして走行距離を見ると案の定、誰よりも走っている。
相手のSBがオーバーラップをしてくる時、白崎はほとんどの確率で並走して守備に走ってくれる。ボールが来ても、来なくても。
鹿島が右サイドで相手を崩そうとしている時は、ほとんどの確率で逆サイドからゴール前への侵入を狙いペナルティエリアに走っている。ボールが来ても、来なくても。
白崎は、「もしも」の時のために常に必要なポジションに向かって走っている。つまり、チームの勝利に必要な距離を走っているのだ。攻撃も、守備も。
誰でも出来るを誰よりやる
白崎の動き自体は、誰にでも出来るプレーだ。プレーの1つ1つは、決して難しい事をしているわけではない。
でも、「誰でも出来る」を誰よりやる。毎試合やる。それは誰にでも出来る事ではない。
白崎は技術のあるプレイヤーだと思う。普通、彼のようなプレイヤーであれば、攻撃面で特徴を出すために体力を蓄えておきたいと思うだろう。でも白崎は、泥臭い仕事を毎試合やっている。
大岩監督は間違いなく、白崎の「誰でも出来るを誰よりやる」プレーを評価している。
白崎のプレーは「当たり前のプレー」なので、ボケっと試合を見ているとその素晴らしさに気付けなかったりもする。だから私は、あえてこの白崎の「走行距離」を皆さんに伝えたいと思った。
地味なプレーだからこそ、ハイライトには映らないプレーだからこそ、私のような人間が言葉にして残しておく意味があるのだと思う。
この文章を読んだあなたも、次の試合から白崎の「当たり前のプレー」に目を配ってみてほしい。
白崎のプレーの1つ1つは、当たり前だけど当たり前じゃない。誰でも出来るけど、誰も出来ない。そんな表現をしたくなる。
※本文中、及び記事タイトルの「誰でも出来るを誰よりやる」というのは、私の好きなミュージシャンMOROHA「上京タワー」という曲のリリックを引用させていただいてます。とっても格好良いので聞いてみてくださいね。