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2018年鹿島アントラーズのゴールBEST5を選んでみた

オフシーズンになり、ブログの話題が無いので困っている(笑)。移籍の話題も確定するまではあまり触れたくないので、今回は私が選ぶ2018の鹿島アントラーズのゴールBEST5について書きたい。DAZNで2月末まで鹿島アントラーズのJリーグ全50ゴールが見られるので、そちらと合わせて見て頂けると幸いだ。なお、今回のベストゴールはJリーグの全50ゴールの中から選出している。

5位:第4節サガン鳥栖戦の金崎夢生

第5位は第4節のアウェイサガン鳥栖戦の、優磨のアシストから金崎のゴール。↓試合のハイライトYouTubeも参考までに。

このゴールのポイントは2つ。

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迷わず突っ込んだ優磨の勇気

重要なポイントの1つ目は優磨が「五分五分のボールに頭から突っ込んで、味方に繋げた」ところ。このプレー、相手は五分五分のプレーを恐れて足を高く上げてきているので結構危ないプレーだ。私もアマチュアで現役でサッカーをやっているのだが、優磨の状況でこのボールには突っ込めない。プロでも、足を出す選手はいると思うが、頭で突っ込める選手は中々いない。

優磨の一番のストロングポイントは、気持の強さと迷いの無さだ。このルーズボールを味方に繋げたとしても、怪我のリスクも高く、ゴールも決まらないかもしれない。でもゴールが決まるかもしれない。それならば「決まるかもしれない」に賭けて身体を張る。そんな選手は頼もしい。

迷わず打った金崎の決断

重要なも追う一つのポイントは、金崎が迷わず打ったところだ。この金崎のシュートは、普通のFWなら「少し遠いからもう少し運んでから確実なシュートを打ちたいな」と思うような距離感。

しかし金崎は遠目の距離から迷わず打ち切った。その判断が、DFがコースに入るタイミングよりも一瞬早かった。

サッカーは、「迷わないこと」が成否を分けるスポーツだと私は思っている。迷いながら100点と思われるプレーをするより、迷わず70点の選択をして身体を動かしてしまった方が良い。それは対戦相手がいるスポーツだからだ。「迷いながら選んだ100点のプレー」は、迷っている時間に相手のタイミングが整って、100点を50点まで下げられてしまって結局50点のプレーに成り下がる。

金崎のシュートは、「ゴールになる確率」で言えば100点満点の判断ではなかったと思う。でも、迷わなかったことで相手に確率を下げさせなかった。また、不思議なもので、迷いのない時は良いシュートが飛んでいくものだ。

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4位:第22節長崎戦のレオ・シルバ

第4位は第22節長崎戦のレオ・シルバのゴール。遠藤が右サイドでボールを持ち、オーバーラップで駆け上がった伊東のクロスが左サイドに流れ、それをレオ・シルバが拾い右足に持ち替えてビューティフルゴール。↓試合のハイライトはこちら。

このゴールのポイントも2つ。

走力で上回るとチャンスになるということ

まず1つ目のポイントは、鹿島が長崎の選手に走力で上回ったという事。

右サイドで遠藤が持った時に対応した長崎の選手は3バックの右。その大外を伊東がオーバーラップ。まずここで伊東が相手の左WBの選手に走力で上回る。

そして伊東からクロスが入ってくると見るやいなや、逆サイドの安部もスピードアップしてゴール前に飛び込んでくる。安部を見ていた逆サイドの右WBも必死についてくるが、安部の方が走力で上回っている。(ちなみに安部はゴール前でファウルをされている。)

安部も長崎の右WBもゴール前に行ったので、ボールが流れた左サイドには誰もいないが、レオがしっかり走っている。ここもレオが相手ボランチよりも走力で上回っていると言って良いだろう。

3人もの選手が対面の相手よりも走力で上回れば、当然ゴール前で数的優位が作りやすくなる。

2019シーズンの鹿島は、このようなシーンも多く作っていきたいところだ。

レオのキック

このゴール、レオのキックの精度が素晴らしい点も触れておくべきだろう。

レオはカーブをかけたボールを蹴る時に、こすり上げるのではなく、しっかり叩いてスピードを出せる。このゴールのボールスピードも素晴らしかった。ゆるいカーブシュートであれば、キーパーに触られコーナーになってしまうだろう。

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3位:第21節名古屋戦の土居聖真

第3位は第21節名古屋戦の土居聖真のゴール。名古屋のエドゥアルド・ネットから三竿がボールを奪って優磨へ。優磨から土居へスルーパスで土居のゴール。↓試合のハイライトはこちら。

このゴールもポイントを2つ。

三竿健斗の攻撃的ボール奪取力

このゴールの最も好きなポイント。三竿健斗がネットからボールを奪ったシーン。鹿島の攻撃から名古屋の攻撃へと入れ替わり、スイッチ役であるエドゥアルド・ネットがボールを触った時、ファーストタッチが少し大きくなった。

そこを見逃さなかった健斗。一気にスピードを上げ距離を詰め、ネットから自由を奪い、ボールを刈り取る。厳密には最初のタックルが足にいっているように見えるのでファウルだと思うが、恐らく健斗は「ファウルでも致し方なし」と割り切っているだろう。仮にファウルだとしてもナイスプレー。そこまで含めて考えても良い判断だ。

この健斗の判断スピードと刈り取る力は本当に頼もしい。守備のシーンではあるが、「攻撃力がある」と表現しても良いディフェンスだろう。あのスピードで身体の大きい健斗に距離を詰められたら、ボール保持者はノーチャンスだ。しかも、近くの永木も呼応してボールを奪いに来ているのだからタチが悪い。

土居聖真の動き出し

もう一つは土居の動き出し。

健斗からボールを受けた優磨が顔を上げると、優磨へプレスに行こうとした名古屋の右CBの裏をバッチリのタイミングで突く。スローで見て頂くと分かるが、CBの重心が前に行くと同時に土居が裏へ走り出す。完璧だ。

土居の頭の中に、土居が左サイド寄りの裏に抜けて仮にボールが来なかったとしても、囮になって右サイドの遠藤にバイタルを使ってもらうという意図もあったのかもしれない。そのあたりも含めて、素晴らしい。

このシーンはショートカウンターで最短のルートを辿ってゴールに迫れた好例。ゴールに最短で迫れた。

2位:第25節広島戦のセルジーニョ

第2位は第25節広島戦のセルジーニョのゴール。優磨と2人でハーフウェイラインからゴールに持っていってしまったゴール。↓試合のハイライトはこちら。

このゴールのポイントも2つ。

優磨の「収める」上手さ

まずは優磨の「収める」上手さだろう。鹿島の2018シーズンは、このプレーで何度も助けられた。

鹿島はややアバウトなボールを前線に蹴って収めてもらうシーンが少なくなかったが、それでもACLを優勝できたのは優磨とセルジーニョの収める力が大きかっただろう。

優磨はこのシーンでもアバウトなボールを、相手を背負いながらピッタリ止めている。技術の高さが伺える。

優磨・セルジーニョのコンビネーション

これがこのゴールのポイント。たった2人で広島の4人のディフェンダーを手玉に取ってしまった。

まずはセルジーニョ。優磨がボールを収めてくれると信じてサポートに入る。優磨もすぐにセルジーニョに預け、セルジーニョは更にスピードアップ。特にセルジーニョのファーストタッチが絶品だ。自分のスピードを殺さずに、スペースへボールを置いてドリブルを始める。セルジーニョは足が速い選手ではないが、このゴールにおけるセルジーニョは、ピッチの誰よりも早くゴール前に辿り着いた。私の定義では「はやい選手」だ。

おまけに、スピードを上げながらもボールコントロールが乱れないのはセルジーニョの素晴らしいところだ。

そして優磨もボールを収めてセルジーニョに預けた後に、すぐにターンして相手ゴールへ走り始めたのも素晴らしい。

そこから先は、広島DFを手球に取る2人のショータイム。2019シーズンも2トップを組むことになるであろうこの2人には今年も期待したい。

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1位:第6節湘南戦の鈴木優磨

第1位は第6節湘南戦の優磨のゴール。植田が湘南の高山からボール奪取。そこから金崎に繋ぎ、左サイドに走った健斗へ。健斗から逆サイドで待つ優磨へ低弾道のインステップでのミドルパス。優磨がGKとの1対1を制してゴール。↓試合のハイライトはこちら。

このゴールのポイントは3つ。

植田のボール奪取

今回選定しながら思ったが、わたしはボール奪取から始まるゴールが好きだ。おそらく私自身がDFの選手だということが大きく影響している。

この植田のボール奪取は、植田の身体が一切ブレておらず、相手に身体を寄せ切ってきっちりノーファウルで奪い切っている。

2019年以降の話ではあるが、植田に憧れているという関川にもこのようなプレーでチームの勝利に貢献してほしい。

健斗の低弾道ミドルパスとスペースを見つける目

1位選定の最大の理由がこれ。

もう、見てるだけでも「気持ちいぃぃぃ」と思ったパスだった。パスを出した健斗本人も、さぞ気持ちが良かったことだろうと思う(笑)。あまり言葉は要らないと思うので、何度も動画を見てほしいと思う。

また、パスも素晴らしいが、健斗自らが金崎を追い越していることが素晴らしい。本来はレアンドロが走るべきスペースではあるものの、「チャンスになる場所だ」と判断した健斗は、金崎にボールが渡る前から迷わずスピードアップしている。この動き出しがゴールを生んだと読んでも過言ではない。

レアンドロの上がりを待っていたら、恐らく優磨のところにボールが来るころには相手もゴール前に戻っているだろう。

「相手より早く」「チャンスとなるスペースに」走り込めることがサッカーでは重要だ。ピッチを見回す目と実行できる走力、健斗のサッカーセンスが垣間見える素晴らしいアシストだった。

優磨のゴール

健斗のアシストも素晴らしかったが、優磨のゴールも素晴らしかった。

優磨の素晴らしかったところは、中央に走り込まずに右サイドで待ち続けたところ。点を取ることに気持ちがはやりすぎると、相手のDFのいる中央ゴール前に走り込んでしまいそうなシーンだが、相手が右サイドのスペースをケアしてないと見るや、「右サイドのスペースを活かして待つ」ことを選択した。中央のスペースは、後ろから走り込む選手に使わせ、それを囮に自分は「一番美味しいスペース」で待った。ストライカーらしい判断だ。

結果的に、健斗も優磨と同じスペースをチャンスと見ていた。2人が「同じ目」を持っていたため、生まれたゴールとも言えるだろう。

番外編:ベストゴールパフォーマンス

番外編として、一番好きなゴールパフォーマンスも紹介したい。それが第32節柏レイソル戦での山口一真のパフォーマンス。↓試合のハイライトはこちら。

全ゴールのハイライトを見ても、この山口が一番気持ち入ってるなぁと。もう最高。こういう感情の爆発を見たいんです、サポーターは。

山口、頑張れよ!もっと君のプレーが見たいよ。

そう思ってしまう。2019は50より多くのゴールが見られますように。

※気付けば負けた試合のゴールが多くなってしまいました。まぁ、良いゴールは良いゴールなので、それも致し方なしと思ってます。

 

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