スター状態??静岡学園・松村優太のプレーを初めて見て感じた事

2019/12/31、全国高校サッカー選手権大会の1回戦、静岡学園と岡山学芸館高校の試合を見てきた。

鹿島に入団内定している松村優太くんのプレーを初めて見たので、その感想を簡潔に記しておきたい。

試合結果

試合は6-0で静岡学園の勝利。

松村くんに得点は無かったものの、随所に好プレーを披露した。

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ポジション

静岡学園のフォーメーションは4-1-4-1、あるいはアンカーを置いた4-3-3(これはどっちでもいい)のような配置だった。

松村くんはその右WGでプレーしていた。

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カットイン

私は彼のプレーを見て、ユヴェントスのドウグラス・コスタに似ているな、と思った。

特に右サイドからカットインで切り込んでいくプレーなんかは、ドウグラス・コスタが左サイドからカットインしていく姿を想起させた。

彼のカットインの特徴は、「右利きで右サイドから右足のボールタッチを中心にカットイン」していく事。

日本人ドリブラーは、左サイドから右足のボールタッチでカットインしていく事を得意とする選手が多い。由来を辿れば、ロナウジーニョの影響が大きいと思うのだけれど、とにかく右利きの技巧派ドリブラーは左サイドに置かれがちだし左サイドでのプレーを好む傾向にある。乾や中島翔哉はソレだ。

これにはメリットがあって、右利きの選手だとボールを隠しながらカットイン出来る。相手から遠い足でボールタッチをするから。その上で、カットインをした後に右足でボールを蹴れる。

でも、松村くんは右からカットインする。しかも右足でボールを触りながら。右足はもちろん相手DFに近い方の足なので、ボールを晒しながらカットインしていく事になる。

これを成立させるには条件があって、まずドリブルスピードがあること。そしてスピードを保ちながらも細かくボールを触れる事。これが出来ないと、DFにボールを簡単に触られてしまうし、細かいドリブルコースの調整が出来ない。

松村くんにはその条件が備わっていて、非常に面白いドリブラーだなと感じた。

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縦への突破

彼のプレーはカットインだけじゃなかった。

右サイドに右利きの選手を置くメリットである縦への突破も松村くんは得意としているようで、この試合でも4本くらい縦への突破からクロスを上げていた。

縦に行く時は、深く切り込んでいくというよりはアジリティやクイックネスの高さで一瞬だけマッチアップの相手より縦に抜けて、クロスを上げきってしまうプレーが目立った。

事実、彼のクロスから静岡学園の4点目が生まれた。

足元で受けるだけじゃなくて裏への飛び出しも持っているようで、技巧派集団の静岡学園の中盤の選手たちから幾度もスルーパスを引き出していた。(残念ながらゴールには結びつかなかったが……)

ポジショニングについては、右SBの4番の田邉くんとレーンが被らないよう、アウトサイドレーンに入ったりハーフスペースに入ったりと、適宜ポジションを調整しているように見えた。ちなみに田邉くんも相当良い選手だった。上背もあるし、技術も確かだった。まだ2年生みたいなので、来年は更にすごい選手になってそう。

また、今回の試合では見られなかったが、あのプレースタイルなら左サイドから右足でボールタッチをしながら一気に縦に抜けるプレーも得意そうだと感じた。相馬勇紀が得意とするプレー。

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スター状態???

これは余談。

松村くんがドリブルを始めるたびに、静岡学園の応援団から「テッテッテレテッテッテレッテ♪」と煽る応援が聞こえた。

スーパーマリオのスターを取った時の無敵状態の時のBGMを再現しているのかな?

どうやら松村くんは、ドリブルを初めたらスター状態らしい。

 

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