2020年シーズンの鹿島アントラーズ全選手への期待コメント【21番~41番】

前回の記事↓の続き。シーズン開幕前に各選手への期待を。

2020年シーズンの鹿島アントラーズ全選手への期待コメント【1番~20番】

曽ヶ端準

今年で鹿島アントラーズでのプロ生活は23年目。昨シーズンは10試合に出場。キャリア通算の公式戦出場数は600をゆうに超える鉄人。

小笠原満男、本山雅志、中田浩二ら黄金世代の中で唯一鹿島でのプレーを続けている選手。

スンテという絶対的守護神は強力なライバルではあるものの、スンテにとって尊敬出来る選手が競争相手として存在しているのは健全なこと。

今年で41歳を迎えるが、世界を見渡せばブッフォンは曽ヶ端の2つ歳上だが世界最高峰のチームでバリバリにプレーを続けている。曽ヶ端だって負けてられない。小笠原を超えるタイトル数を携えてほしい。

常勝鹿島の本当の姿を知る唯一無二の男だけに、鹿島アントラーズの「これからも変えてはいけないDNA」をチームに色濃く伝えてほしい。

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広瀬陸斗

Jリーグチャンピオンズチームから鹿島アントラーズへの移籍を決断してくれた旬な24歳。

デビューからたった2試合で、プレーのクオリティが確かであることは証明してくれた。

求められるのは勝利への貢献と1年間のフル稼働。

22番の背番号は、前任の安西とその前の西が素晴らしい活躍をしているだけに、彼らを超えるプレーぶりを見たい所。目指す所はもちろん日本代表だろう。

ザーゴのサッカーではSBが攻撃の型を作る重要な役割を担う。ダイナミックな攻撃を右サイドから演出してほしい。

伊東幸敏

高卒で鹿島に入団以降、今年で在籍9年目を迎える。

いつまでも若手のイメージが付き纏うが、実はもう中堅でチームを引っ張っていくべき選手。

今年は、旬な広瀬陸斗と日本最強の内田篤人とポジションを争う事になる。その椅子を掴むのは並大抵の事じゃない。だからこそ、彼にとって価値のある挑戦になるはずだ。

これまでの鹿島での彼のプレーぶりには、満足のいっていないサポーターも多いだろう。

しかし、まだ彼の挑戦は終わっていない。漫画キングダムの信がこう言っていた。

「ケンカってのは、最後に立ってたヤツの勝ちだ」

彼の鹿島でのキャリアがそうあらんことを望む。

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遠藤康

今年でチーム14年目。曽ヶ端に次ぐフランチャイズプレイヤー。

昨年は公式25試合出場と、2011年以降で最も出場試合数の少ない年となった。

今年はチームのスタイルもガラリと変わり、遠藤康の立場も難しくなるかもしれない。チームのアグレッシブなプレースタイルに対して、どれだけ自分のプレーを適合させられるか。おまけに、ポジションを争う荒木遼太郎や松村優太は大器の予感を感じさせる。

もしかすると昨シーズンに見せたトップ下でのプレーが増えるのかもしれない。曽ヶ端と同じく、強い鹿島を知っている数少ない選手なので、鹿島の変わらない所をチームに植え付けていってほしい。

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荒木遼太郎

東福岡高校からやって来た貴公子。

プレシーズンマッチの水戸戦、そしてルヴァンの名古屋戦のたった2試合でサポーターの気持ちを鷲掴みにした。サポーターだけではなく、ザーゴも彼の動きの質には目を見張った事だろう。

荒木が主戦場とする攻撃的なMFには、セルジーニョが退団した影響で絶対的な選手がいない。新指揮官は選手の選抜にキャリアや実績を重要視しない。荒木にとっては大チャンスだ。

彼の長所は恐らく、サッカーにおけるインテリジェンスだろう。その線の極みにいた本山雅志と比較をしたくなる。

私は名古が次の鹿島の10番だと思っていたが、割って入れそうな選手がやってきた。

松村優太

静岡学園で全国高校サッカー選手権を制して鹿島にやってきたドリブラー。

スピードとパワーのあるドリブル突破は、どうやらプロの世界でも通用しそうだ。私は彼のドリブルを理不尽ドリブルと名付けている。

彼のプレースタイルに類似した選手は鹿島にいない。これは大きな大きなアドバンテージ。

下手に器用になるのではなく、自分の武器を研いで研いで、どんな相手でも一発で切れるように磨き上げてほしい。ザーゴや日本代表監督はそんな武器を欲しがるはずだ。

荒木同様、今年に数多くの出番が回ってきそうな選手だ。味方へのパスよりもドリブルの方が確率が高いと思ったら勇気を持って仕掛けまくれ。

町田浩樹

ユース出身、トップチーム5年目を迎える長身CB。東京オリンピックの代表候補選手。

昨年は自己最多の37試合に出場。

「長身の左利きCB」というだけで圧倒的な希少価値。それだけに、まだまだ彼に要求したいレベルは高い。

ビルドアップ、空中戦、リーダーシップ、対人の守備、得点力。全てが悪くないが、全てが抜きん出てない。絶対に譲れないスペシャルな能力を磨き、町田浩樹の代名詞を手に入れてほしい。

名古新太郎

昨年は大卒1年目ながら29試合に出場。

ボールを持った時の余裕を見ると、他の選手と「見えている景色が違う」という印象を持つ。

鹿島のボランチに、名古のようなタイプはいない。競争相手はタイプが異なるだけに、名古がザーゴに重宝される事は間違いないだろう。

問題は、強度の高いアップダウンを繰り返せるのか。その中で終盤までプレーの精度を保てるか。それをシーズンを通して継続出来るか。

今年はフィジカル的な強さを求められる年になりそうだ。

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沖悠哉

鹿島ユース出身。トップチーム3年目のGK。

正確なフィードは曽ヶ端にもスンテにも無い武器であり、監督の志向によっては一気に出番が回ってくる可能性も持っている選手。

チームとしても、沖と山田にスンテ・曽ヶ端を上回るプレーぶりを期待しているはずだ。

それを、1年でも早く、1日でも早く実現出来るか。

ザーゴ監督が若手でもベテランでもフラットに戦力を見極めるタイプだと分かったので、今年こそチャンスだと思ってほしい。

第3GKから第1GKにだってなる可能性はある。

関川郁万

流通経済大学付属柏高校から来た高卒2年目のCB。

フィジカル、スピード、技術、高さは高水準のものを持っており、今年の飛躍が期待される選手。

見た目からも骨太な事が分かる通り、持って生まれたスペックはブエノ同様に天性のものがある。

今年の鹿島はビルドアップの局面において大きな変化が起きている。CBはボールを前進させる中心選手として、攻撃の重要なタスクも担う。ビルドアップにおいて関川は適正を見せており、他のCBの選手たちよりも一歩リードしているように見える。

昨シーズンは3試合の出場に留まったが、一気に出場機会が増えてほしい選手だ。

佐々木翔悟

鹿島ユース出身、プロ2年目の左SB。

美しいのは顔だけではなく、左足のキックのフォームとその軌道も。

今年の鹿島の左SBはかつて無いほどに競争が激しい。アシスト王永戸に、五輪代表候補の杉岡、そし山本脩斗。ここに割って入る事は容易ではない。

もしかするとベンチメンバーにすら入れない日々が続いてしまうかもしれない。

それでも腐らずに自分のやるべき事を続けてほしい。昨年は果たせなかった公式戦デビュー。まずは0を1に。

どんなチャンスでもいいから、しがみついて結果を残してほしい。

上田綺世

昨年に法政大学サッカー部を退部して、異例の「前倒し入団」をしたストライカー。

昨年は17試合出場4ゴール。

はっきり言って今年のFWの層は薄い。綺世に回ってくる出番は多いことだろう。

ザーゴ監督の目指すサッカーが現実になるならば、FWは昨年よりもゴール前での仕事に専念出来ると思われる。それこそが綺世の真骨頂。

何度チャンスを引き出して、何度決めるか。

オリンピック代表選手だけに世間からの雑音も多いが、そんな事は気にせず図太くゴールだけを目指してほしい。

SBには高精度のボールを供給できる選手が揃っているだけに、FWの成績がチームの成績を左右するだろう。

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小泉慶

昨シーズン途中から加入したボランチ。

器用さやインテリジェンスは持ち合わせてないものの、活動量やインテンシティの高さはザーゴ好みだろう。この分野に関してはチーム随一。

彼のプレーはシンプルなので、彼を活かせるか、殺すのか、は監督の力量次第。小泉の迷いを消し、動物的な瞬発力をいかに発揮させられるか。自由を与えるのではなく、タスクを明確にして動きをシンプルにすると驚異的な力を発揮する選手になれるはず。

山田大樹

鹿島ユースからトップチームに昇格した1年目GK。

恵まれた体格を武器に各世代の代表に名を連ねた期待の選手だが、鹿島のトップチームでの序列は4番手からスタートになるだろう。

勝者のメンタリティを持つスンテと曽ヶ端、機会を掴みそうな予感を持つ沖。ここに割って入っていくのは容易ではないが、彼がこれからのキャリアを輝かしいものにするためには、1年目~2年目でどれだけ違いを見せられるかは重要になる。

曽ヶ端でさえコンスタントに出場できるようになるまで4年かかったが、今の時代の流れはそんなに悠長に待ってくれない。スンテ・曽ヶ端・沖から盗めるものは盗んで、1日でも早く彼らを追い抜く山田を見たい。

犬飼智也

鹿島のDFリーダー。昨年は3880分ピッチに立ち、フィールドプレイヤーでは最も出場時間が長かった。

ビルドアップでも対人でも徐々に進歩を見せて、大岩監督の信頼を勝ち取ってきた。昨年までのCBファーストチョイスは間違いなく犬飼だったが、今年は正直どうなるか分からない。

町田同様に欠点は少ない。しかし、そこをザーゴがどう捉えるのか。彼自身がプレイヤーとして「チームをJリーグチャンピオンに導く存在」になるならば、もう一皮向けた強みも欲しい所。

犬飼の持つ人間的な優しさはチームに安心感を与えるが、時には野性的に吠える犬飼も見てみたい所だ。

白崎凌兵

昨年加入の攻撃的MFで、昨年は38試合出場6ゴールとチームへの適応力の高さを見せた。

しかし、今年はまた一からのポジション争いになる。

新加入の和泉とアラーノ、活きの良い荒木・松村。更には土居や遠藤。勤勉でソツがなく、ムラの少ないプレーぶりではあるものの、ライバルたちと差別化して自分の強みを見せていかなければポジション争いには勝てない。

とはいえ彼の持つ運動量はザーゴのスタイルには必須のものであるはず。

昨年見せてくれた安定したプレーぶりに加えて、チームにアクセントを加えるプレーを期待したい。

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